有機溶剤抽出法
『有機溶剤抽出法』は油脂吸着法にかわって使われ始めた方法です。
石油エーテル、ヘキサン、ベンゼンなどの揮発性の有機溶剤が使われます。
これらの有機溶剤がはいった釜の中に植物を入れます。
そして、植物の芳香(香り)成分を溶剤に溶かし出し、 エチルアルコールを使って芳香成分をを取り出します。
この芳香成分を「アブソリュート(Abs.)」と呼んでいます。
ローズやジャスミンなど、高温だと揮発してしまうデリケートな花の香りを得るのにはとても優れた方法ですが、 溶剤が少し残ってしまう場合もあります。
日本では、このアブソリュートも精油(エッセンシャルオイル)と呼ばれますが、
英語では「アブソリュート」と「エッセンシャルオイル」は区別されています。
日本でも、アブソリュートと精油を別の物とする見方もあります。
アブソリュートは水蒸気蒸留法で抽出した場合よりも
濃縮された精油を得ることができます。
アブソリュートは濃度が高く、香りがとても強いので、
使うときは少量づつ使うようにします。